雨が降るたびに深まっていく秋は「食欲の秋」、収穫の季節ですね。採れたての新鮮な食べ物をいただくことは、身体の中の新たな活力を生み出すことにも繋がります。自然物と人間の身体は相互に作用しあっていることを感じます。「食」はただお腹を満たし、身体の成長を促すものだけではありません。保育園での食育は、栄養バランスよく食べることもそうですが、なにより一緒に食べる楽しさを共有していくことを大切にしたいと考えています。
今年度も後半に差し掛かります。子ども達は、友達との関わりが深まっていっています。相手に自分の思いを伝えたいけどうまく伝えられずにもどかしく感じたり、こうしたいという思いが相手の思いと違ってうまくいかなかったりもしますが・・・それも成長の一歩。ほのぼの保育園では、保育士の数を基準よりも多くし、子ども達の思いと言葉に、丁寧に心を寄せるようにしています。待ってもらえたり聞いてもらえた経験をたくさん積んだ子どもは、人のことを待てる、人の思いを聞けるおとなになると信じ、保育をしています。ご家庭では、仕事に育児に・・・忙しいことと思いますが、心までをなくしてしまいませんよう、どうぞゆったりとした時間も持ってみてくださいね。そういう時間は親子の絆を深めることと思います。お子さんとの時間の中で、何か迷ったり悩んだときや、お話したいことがあるときにはいつでもお声掛けください。
思い切り身体を使って遊びこむことは、心を育むことでもあります。子どもにとって、身体を大いに動かし、その満足感や達成感を誰かに共有されることは、心豊かなつながり合いになり、感動を生み、温かい心を育むと考えています。あふれる生命力や活力につながるのです。厳しい暑さが終わり、外で過ごしすい季節です。外で思い切り遊ぶ時間をたくさん過ごしたいと思います。
暑い日に外で水遊びをしていたときのことです。ジョウロに水を汲んだ子が、保育士の足にジャーっと水をかけながら「おおきくなあれ!おおきくなあれ!」と言いました。「これ以上大きくなったら困るなぁ」と笑いながら「お水をかけたら大きくなるかな!?おおきくなあれ、おおきくなあれ」と楽しんだのでした。植物や野菜を育てる経験をし、水をかけたら大きくなると学んでいるのはもちろん、大きくなるという喜びを感じているのだなぁと思います。「早く」大きくなることが「よい」ことだとされがちですが、そこではなく、子ども達は自ら成長する力を持っているという大前提を忘れずに、確実に成長していることの喜びを感じ合いたいものだと確認させられた出来事でした。
さて・・・畑のさつまいもは大きくなっているかな?!来月のおいもほりをお楽しみに!